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2018.11.30 Friday/03:16 | ![]() |
救援投手の記録の話 セーブ+ホールドランキング |
JUGEMテーマ:プロ野球全般
今回は救援投手の記録について見て行きます。名球会の入会条件で100勝・100セーブ・100ホールドで入会を認めてもいいのではという意見が話し合われていました。またホールド等の記録の扱いについても議論されたようです。背景には近年、名球会の入会条件である200勝と250セーブですが、特に200勝について達成が非常に困難で打者に比べ投手の入会が少なくなっていることがあります。
今回は日米通算記録でセーブ+ホールドでランキングを見ていきます。(2018シーズン終了時点の記録、MLBとNPBではホールドの規定に若干の違いはありますが今回は合算で見ていきます。ホールドに関してはMLBは1999年、NPBは2005年からの記録となります。)
セーブ+ホールドランキング上位20位
(括弧内はセーブ/ホールド、☆は名球会入り、※は現役)
- 岩瀬 仁紀 489(407/82)☆59勝
- 佐々木主浩 381(381/0)☆50勝
- 藤川 球児 367(227/140) 56勝※
- 高津 臣吾 329(313/16)☆44勝
- 平野 佳寿 327(156/171) 52勝※
- 山口 鉄也 302(29/273) 52勝
- 宮西 尚生 297(3/294) 32勝※
- D.サファテ 290(234/56) 32勝※
- 増井 浩俊 283(145/138) 35勝※
- 武田 久 267(167/100) 31勝
- 大塚 晶則 250(176/74) 27勝
- 永川 勝浩 239(167/74) 36勝※
- 小林 雅英 234(228/6) 40勝
- 五十嵐亮太 233(70/163) 65勝※
- 上原 浩治 232(128/104) 134勝※
- 馬原 孝浩 229(182/47) 23勝
- 浅尾 拓也 223(23/200) 38勝
- S.マシソン 219(53/166) 26勝※
- 岡島 秀樹 214(56/156) 55勝
- M.クルーン 196(177/19) 14勝
1位は今季で現役を引退した岩瀬仁紀氏。日本人唯一の400セーブ達成者で断トツの数字ですがホールド導入の2005年にはクローザーとなっており、もっと以前にホールドが導入されていたらとてつもない数字になっていたと思います。
現役最多は3位の藤川球児投手。あと10ホールドで通算150セーブ・150ホールド達成となります。今季は21ホールドで今季と同じ活躍が出来れば来季には達成しそうです。
今季からMLBに移籍した5位の平野佳寿投手は日米通算150セーブ・150ホールドを達成しており、日本人選手では初の記録となります。MLB1年目からうまく適応し、今季32ホールドをマーク。来季の日米通算200ホールドの達成も視野に入ってきています。
6位の山口鉄也氏、7位の宮西尚生投手は中継ぎとして現役のほとんどを過ごしています。宮西投手はNPB初の300ホールドまで後6ホールドとなっており、順調にいけば来季に達成となりそうです。
8位のサファテ投手は今季250セーブ達成で名球会入りかと思われましたが、シーズンを故障で棒に振り、来季に復活をかけます。クローザーに復帰すれば来季には達成できるでしょう。
9位の増井浩俊投手は現在オリックスでクローザーを務めています。来季には150セーブに到達しそうですが、後12ホールドで150ホールドも達成となります。こちらもいずれ到達すると思われますので近いうちに通算150セーブ・150ホールド達成者の1人となりそうです。
15位の上原浩治投手は今季日米通算100ホールドを達成。日本人初の100勝・100セーブ・100ホールドを達成しました。先発と救援のどちらでも力を発揮しなければ達成不可能な凄い記録です。
長年、救援投手として活躍した投手が名前を連ねています。しかしながら、一般的に激務で消耗が激しく寿命が短いとされる救援投手が故障なく長く活躍し続けるのは難しいといわれます。このランキングの投手達は、現役生活のほとんどを救援投手として活躍してきた投手達です。あげた数字も素晴らしいですが、長年救援投手を務めあげたことが賞賛に値することだと思います。
救援投手の名球会入りの条件としては現在250セーブのみとなっていますが、現在投手の分業制が確立しているのを踏まえると、様々な条件を考える必要はありそうです。現行の200勝と250セーブに加えて250ホールド、100勝・100セーブ、150セーブ・150ホールド等の新たな条件を加えてみるのもいいかもしれません。
今オフは上原投手が100勝・100セーブ・100ホールドを達成したこともあって、この条件を入会条件とすることが話し合われた模様ですが今回は見送られました。しかし、ホールド等の様々な要素を考慮して入会条件の件を今後も議論していくようです。昔は救援投手の評価というのは先発投手に比べて低く見られていましたが、現在ではチームが勝利する為に救援投手の存在は非常に重要となっています。彼等中継ぎの名投手達が名球会の一員に名を連ねるようになるのかどうか、今後の議論に注目していきたいと思います。今回の記事はここまでと致します。